1. HOME
  2. 動画
  3. 免疫力を高める工夫とは? 順天堂大学の奥村康教授に聞く
動画

免疫力を高める工夫とは? 順天堂大学の奥村康教授に聞く

動画

439

順天堂大学医学部免疫学特任教授の奥村康氏が「免疫力を高める工夫」について、免疫の仕組みとNK細胞の活性化を紐解きながら解説する。

免疫力を高める工夫とは ゲスト:奥村 康(ヘルスデザイン・ラジオ#23)

https://www.youtube.com/watch?v=XEK42Y9Rj6Y&list=TLPQMDkwMzIwMjKzvrSAtfKuKQ&index=1

免疫の仕組みとNK細胞の活性化について順天堂大学の奥村康先生に聞きました(ヘルスデザイン・ラジオ#22)

https://www.youtube.com/watch?v=GT9vOaQ9Hvw

世の中はコロナ禍により、この100年来、見たことのない風景となった。過去のSARS、MERSと比較して致死率の低い弱毒性ウイルスであるにもかかわらず、社会的には強いパニック状態を招いた。また政府は、今後もウイルス感染を避けるため「新生活様式」を国民に求めている。

はたして、私たちはこれほどにウイルスに戦々恐々として暮らしていかなければならないのか?免疫学の国際的権威である奥村康教授に伺った。

「今回のウイルスとの戦いに勝つ唯一の方法は、集団免疫です。それ以外にありません」
(奥村氏)

人類はこれまで幾度となくウイルスと戦い、その抗体を持つ者を一定の割合に拡げて、生き延びてきた。そうして新たな免疫を獲得してきたのだ。これに倣えば、今回のコロナも、医療崩壊を起こさないような方法で感染者を増やしていく、という戦略しかないと言う。
ただ、現状の政府やWHOの方針は「隔離政策」「ステイホーム」に徹している。これには一時の効果はあるものの、限界が見えるという。選択する道を誤れば、収束までの期間や経済的損失、人為的な犠牲者の数は相当なものになるだけでなく、収束が見込めない可能性もある。
今回、選択した道は、「感染症」という専門分野から導き出した方策で、できるだけウイルスから逃げようという戦略だ。そのために社会、経済、生活に及ぼす大きな犠牲はやむなし、という判断だ。
これを「免疫学」という分野から見れば、「自粛などせずに日常生活を送りながら、自然に人々が感染することで、免疫を持つまでの時間を短縮して早く戦いを終わらせる、という道もある」と、奥村氏は言う。
しかし、重症化することへの恐怖はつきまとう。これに対して奥村氏はこう説く。

「ウイルスに対する免疫の反応が低い人は少数ですが、必ずおられる。こういう人は重症化しやすい。また免疫力、とくにNK細胞の活性が弱まっていると、症状が重くなる可能性は高い」

ウイルスを完全に排除することが不可能なら、感染を経験して免疫を獲得するのも手。そのためにも、私たちの体に備わっている免疫力を日常的に整えておくことが肝心だということだろうか。
(日本サプリメント協会「取材コラム」より)

奥村康 氏(おくむら こう)
順天堂大学医学部 名誉教授・特任教授 アトピー疾患研究センター長。米国スタンフォード大学留学、東京大学医学部准教授を経て、順天堂大学医学部免疫学教授などを歴任。サプレッサーT細胞の発見者、免疫学の第一人者である。受賞歴に、ベルツ賞、高松宮賞、安田医学奨励賞など多数。著書『長生きしたけりゃテキトー生活を送りなさい!』(海竜社)他。

後藤典子 氏(ごとう のりこ)
ジャーナリスト。一般社団法人日本サプリメント協会代表理事。 
一般社団法人日本サプリメント協会とは……
「健康」や「食品」にまつわる情報は、生活者にとって信頼できるものでなくてはなりません。またそうした情報を判断するためには、適正な知識がなくてはなりません。当協会は、常に生活者の立場で、嘘やごまかしのない情報を収集し共有するとともに、生活者の健康や情報のリテラシー向上のために、執筆、出版、講演、イベントなどの啓蒙活動を展開しています。